テニスで筋トレが必要な理由&効果のある練習法
最近はフィットネスジムがブームになり、あちらこちらでジムを見かけるようになりましたよね。
書店でも体幹トレーニングだったり、トレーニング本をたくさん見かけます。
こんなにたくさんトレーニングという言葉を見ていると、テニスの練習よりも筋トレをメインでガシガシやる方が勝てるようになるんじゃないかと思ったりしてしまいます。
今回はテニスコーチ目線で、筋トレはテニスの上達にどう関わるか、実体験を含め解説したいと思います。
マツダコーチ SmartSwing.Pro代表(テニススクール運営、テニス用品開発) テニスコーチ歴19年
テニス留学中、効率的に上達する指導法に出会い、その指導に特化したスクール運営に携わった後、ジュニア部門を立ち上げ独立。
YouTubeチャンネル スタテニの撮影に携わり常にトップレベルのプレーを間近にしている。実はスタテニの前進、小野田テニスクラブ生みの親。
効率よく上達するための練習方法と器具を皆さまに提案するため日々奮闘中。
テニスに筋トレは必要か?
試合に出ていた頃の僕は、はっきり言ってトレーニングが嫌いでした。
きついし、筋肉痛になるし、何より楽しくない。
でも今、もし15年前の自分に会えるとしたら間違いなくこう言います。
「やっとけ」と。
テニスコートでの練習だけではやっぱり、試合の終盤にばててしまうことが多くなってしまいます。
ボールを打つことで動きのトレーニングにももちろんなりますが、それでは時間効率が悪すぎです。
昔は「振り回し」なんて球出しのボールをずっと追い続ける練習がありましたが、そればかりじゃ上手くならないですよね。
コート上ではやるべきことがたくさんあるはずです。
ただ、トレーニングするにも目的に合ったトレーニングじゃないと、逆効果になる場合もあるので注意が必要です。
成長期の小学生に高負荷なトレーニングが良くないのは何となく想像つきますよね。
筋トレは目的に合わせて行うことが重要なんです。
トレーナー任せでは失敗してしまう話
じゃあ、目的に合ったトレーニングって何?
ってなった時に向かうのが、スポーツジムですよね。
「トレーニングの事はよくわからないからトレーナーにお任せでメニューをお願いしよう!」
そう考えるのはちょっと早い!
スポーツジムにもテニスに詳しいトレーナーとそうでないトレーナーがいます。
僕の経験上、トレーナーには大きく分けて2タイプの人がいて、スポーツ競技をやっていてトレーナーになった人と筋トレ専門のトレーナーがいます。
そして、トレーニングにも魅せる体を作るトレーニングと、テニスで使える体になるトレーニングは違います。
ようするに、筋肉を大きくするトレーニングと、テニスで使える体にするトレーニングはトレーニング内容が違ってくるということです。
なので、トレーナーに「体を鍛えたいんです。」
とだけ伝えると、トレーナーによってはマッチョな体に鍛え上げるメニューになってしまうかもしれません。
それでも、トレーニングしないよりはマシだし、胸筋が邪魔で腕が振れないってなるまでには、よほどのトレーニングを年単位で続けないといけないので、そこまでになる事はまずないと思います。
ただ、せっかくジムでトレーニングする時間を作っているんだから、効率よく鍛えた方がいいですよね。
トレーナーにメニューを組んでもらうときには、しっかりコミュニケーションを取り、どうなりたいかの目標を明確に伝えるようにしましょう!
筋トレの注意点・おすすめのトレーニング理論
トレーニングをする上で重要なのは、
- トレーニングに対するある程度の知識は必要
- トレーニングする目的を明確にする
- 継続すること
トレーナーに丸投げ、これはもちろんお勧めできません。
トレーニング後の効果を自分で想像しながら行うことで、軌道修正、メニュー変更がしやすくなります。
さらに、食事やトレーニング後のリカバリー方法まで理解してるとさらに効果的です。
次に、何を目的としているのかを明確にしましょう。
大まかに考えても、最大筋力アップ、スピードアップ、バランスアップそれぞれ、メニューは変わってきます。
どうなることをゴールとして設定しているか、トレーナーがいる場合はそこをしっかりと伝えましょう。
そして、最後に継続すること。
最大にシンプルで最大の壁でもありますね。
ゴールにたどり着くのに早くても半年、長ければ年単位で取り組まないと体って変わらないものです。
とにかく早く結果を出したくて、リカバリーも考えずにがむしゃらにトレーニングしていた時期もあります。
1か月ぐらいは続くのですが、体調不良や何かのきっかけでトレーニング出来なかった日が続くと、その日をきっかけにパタッとジムに行かなくなったり。
そんな失敗を何度も繰り返してきました。
無理は禁物です。
追い込むことも必要ですが、精神的に追い込んでしまっては元も子もありません。
継続することを第一に、精神的に余裕を持った状態で取り組む。こう考えることが重要です。
それでは、最後におすすめのトレーニング理論についてお話します。
現在のトッププレーヤーや日本テニス協会のトレーナーたちは今、パワーの立ち上がりに注目しています。
例えば、Aさんは100キロのおもりを持ち上げられますが、持ち上げるまで6秒かかりました。
Bさんは70キロまでのおもりしか持ち上げられませんが、2秒で持ち上げます。
テニスプレーヤーとして目指すのはAさんBさんどちらかで言うとBさんです。
つまり、テニスで重要なのは、最大筋力ではなくパワーの立ち上がりの速さということです。
その考えのもとにトレーニングのメニューを考えると、バランスアップとスピードアップを重視したメニューになりますよね。
この辺りの考え方を参考にすると、テニスパフォーマンスアップにつながる有意義なトレーニングになると思います。
ボールを捨てないという考え方
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