よく、テニスは確率のスポーツと言われます。
なぜ、確率のスポーツと言われるのでしょう?
今回は、確率に焦点を当ててテニスという競技を見てみましょう。
SmartSwing.Pro代表 テニスコーチ歴15年
テニス留学するも、ケガのリハビリ期間に始めたコーチのアルバイトに没頭。
テニススクール社員を経て、動きの改善に特化した指導法を追求するため独立。
有名YouTubeチャンネルの制作に関わりつつ、どのレベルでも効率よく上達するための練習方法と器具を提案中。
テニスは2連続でポイントを取らなければリード出来ない
時間短縮のために、ノーアドバンテージで最後の1ポイントを獲得すればゲームを獲得できる場合もありますが、
基本的には2ポイント連続獲得で相手からリードすることが出来ます。
つまり、連続でポイントを獲得することが勝利への近道になる競技です。
全く同じ状況は二度と無い
ラリーしている時を想像してみると、
相手を追い込み、そして決めのショットを打つ。
その間、一度でもミスをしてしまうと相手のポイントになってしまいますよね。
ラリーが長くなればなるほど、獲得確率は低くなってしまいます。
ここで、ちょっと計算してみましょう。
だいたい狙った辺りに打つ自信のあるショットがあるとします。
10球打てば9球成功する、9割の確率のショットとしましょう。
9割と言えば、球出し練習で考えてもなかなか確率の高いショットですよね。
そのショットを使ってゲームの中で4往復したとします。
自分がミスをしないで4往復出来る確率はいくつだと思いますか?
答えは、9割成功の自信のあるショットでも成功確率65%です。
仮に、4往復してポイントを獲得したとしましょう。
これが2ポイント連続で獲得できる確率となるとなんと、42%になってしまいます。
あんなに自信のあったショットでさえ2ポイント連続獲得となると半分以下の確率になってしまうんですね。
ですが、
もし、9割成功のショット確率を、9.5割成功へ上げる事が出来ると、
2ポイント連続獲得の確率が、42%→65%へと一気に上がります。
たった、0.5割成功確率を上げるだけで20%も連続獲得率が上がるんです。
もちろん、これは数字だけの話で、相手のミスやエース級のショットを考慮していませんが、
どれだけ自分のショットの精度を高める事が勝利への道になるか分かっていただけるかと思います。
チャンスボールはチャンスじゃない
チャンスボールを力んでしまう。こんな状況、よくあると思います。
では、力んだ状態でチャンスボールを打って決まる確率はどれぐらいですか?
さっきの確率を考えると、
チャンスボールが苦手なのは今すぐ克服しないといけないと感じますよね。
そして、決めなきゃいけないと感じる事がどれだけリスクのある事なのか。
チャンスボールで力んでしまう場合は、
1球で決まらなくてもいい。追い込めればOK。そのぐらいの気持ちでちょうどいいかと思います。
テニスって
確率の高いショットを選択した方が良いが、
ラリーが長くなればなるほど、成功確率は下がってしまうため、早めに決めたい。
という、なんとももどかしい駆け引きをしているスポーツなんですね。
でも、ここが人を惹きつけるテニスの魅力なんだと思います。
技術的な理解と共に、球出しやマシンを使った反復練習によって勝つ確率を格段に上げる事が出来るスポーツだとも言えます。
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