ハード、クレー、グラス、人工芝。テニスほど、コートの種類がいくつもあるスポーツは他にはないんじゃないでしょうか?
この事からも、テニスは対応力が問われるスポーツと言えると思います。
さて、今回は実際にすべてのコートでプレーした経験をもとに、違いと対応方法をお伝えしたいと思います。
SmartSwing.Pro代表 テニスコーチ歴15年
テニス留学するも、ケガのリハビリ期間に始めたコーチのアルバイトに没頭。
テニススクール社員を経て、動きの改善に特化した指導法を追求するため独立。
有名YouTubeチャンネルの制作に関わりつつ、どのレベルでも効率よく上達するための練習方法と器具を提案中。
テニスと言えばハードコート
テニスで代表的なサーフェス(コートの種類)と言えばやっぱり、ハードコートでしょう。
四大大会のうち2大会がハードコートでの大会というのも大きいと思います。
ですが、日本にあるテニスコートのサーフェス別割合で言うと多くは無いです。使い勝手の問題から日本ではハードコートの割合は半分も無いんじゃないでしょうか?
ハードコートの特徴と言えば他のサーフェスよりもボールが良く跳ねます。
ただ、このハードコート、すべて同じかというとそうでもないんです。
コート表面がツルツルしていて、滑るハードコート。
表面が硬く良く跳ねるコート、クッション性のある塗料で球足が遅いコート等、
基礎のコンクリートと塗料の組み合わせによって違いが大きいサーフェスとも言えます。
対応方法
基本的には高い打点でボールを打つことに慣れている必要があります。
また、振り遅れないように早めの準備が必要です。
僕がプレーした中ではオーストラリアで物凄く跳ねるハードコートでプレーしたことがありました。
その時は、誰とラリーをしても普通のラリーがほぼ肩の高さよりも上で打つぐらい。
ほんとに良く跳ねて、キックサーブを受けて思いっきり空振りしたことがあります。
同じハードコートでも大会が変わると使用するコートも変わるので、試合前にどれだけ早く慣れるかが重要になってきます。
余裕があれば、大会前に試合会場で数日練習するなんてこともあるぐらいです。
土?クレーコートについて
続いてはクレーコートについて。
四大大会のうちの一つ、全仏オープンはクレーコートと呼ばれるサーフェスです。
このクレーコートと呼ばれるサーフェスも、ハードコートと同じように場所によって全然違います。
日本では、土でできていればクレーコートと呼ぶので、学校のグラウンドの脇にあるテニスコートもクレーコートと呼びますが、
全仏オープンのクレーコートは石、砂、土が何層にも敷き詰められたものになります。
上の画像は、全仏オープンのコートの積層をデザインした記念品です。
下から順番に、大きな石から砂が層になっているのが分かると思います。
全仏と言えば茶色い土(レンガを砕いた粉)が、ずっと深くまであるのかと思ってましたが、茶色い土の深さはは1㎝程度しか無いのはびっくりしました。
クレーコートはボールが弾みやすい傾向にあります。
また、ボールが多少失速するのでボレーに出る際はストローカー有利になり、滑りやすいためスライディングをしながらボールを打つ機会が多くなります。
対応方法
クレーコートでも高い打点で打てることが必要となります。
ある程度のレベルになるとスライディングをしてボールを打つことを覚えましょう。
プレーした経験からすると、コートに含まれる水分量で全く違う印象のコートになります。
乾いてくると良く弾み、散水した直後は球足が遅くなります。
手入れに手間がかかり、状況に応じてプレーしないといけないコートだなと感じました。
グラスコート (天然芝コート)について
日本では芝のコートをグラスコートと言った方が通じるかもしれませんが、
ローンコートやターフも同じ、天然芝のコートを差します。
イギリスで芝のコートがテニス発祥の地と言われており、
○○ローンテニスクラブとか、ローンとつくテニス施設が日本にも多くあります。
しかし、現在日本には芝のコートは数カ所しかなく、発祥にちなんでのネーミングか、もしかしたら設立当初は芝のコートがあった場所なのかもしれません。
実際オーストラリアの芝のコートでプレーをしましたが、イメージほど滑るという印象は受けませんでした。
体育館でテニスをするぐらい良く滑ると例えられたりしますが、体育館の板張りの方が全然滑ります。
どちらかというと、よくイレギュラーするなと感じました。
テニスコートの種類の中で一番バウンドは低くなると思います。
そのため、対応方法としては
バランスを保つことを意識して重心を低くする。
打つ前の構えを早めにし、イレギュラーに備える。
ボールを捨てないという考え方
スマホでコントロールできるテニスマシン